HERZの歴史 -HISTORY-

HERZの歴史 創業者の近藤晃理がひょんなことから1枚の革と出会い、初めて革袋を作った時に感じた「作りたい!楽しい!!」その気持ちがHERZのはじまりでした。 少しずつ道具が増え、作れる鞄が増えていき、近藤の鞄作りに賛同する仲間も増え、HERZの輪はほんとうに少しずつ広がっていきました。 「丈夫な鞄」「道具としての鞄」を作り続けて50年。これまでのHERZの歩みが、使う方のほんの少しのプラスの楽しみになれば幸いです。
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placeholder 1970年頃「創業者近藤、革と出会う」

創業者近藤、革と出会う 「引っ越すんだけど、物置にあった革いらない?」と当時勤めていた会社の同僚から1枚の革を貰った創業者の近藤晃理。 「革ってこんなんなってるんだ」と初めて革を知ることに。早速、貰った革で建築用の製図やデザイン画を入れる為のB3サイズの革袋を作ります。作ってみると周りからの反応も良く、何より作る事が楽しくて仕方がなかったそうです。 この時の「これが仕事になったらどんなに楽しいだろう!」この気持ちがHERZの原点です。
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placeholder 1973年「本格的に鞄作りを始める=HERZの誕生」

本格的に鞄作りを始める=HERZの誕生 近藤は「1枚の革」を貰ってからというもの、自分で立ち上げたデザイン会社の仕事の合間を見つけては趣味程度に細々と革袋を作る日々を送っていました。 そこへ大学の同級生から「共同で創作の場を借りない?」と持ちかけられます。これがきっかけとなり「それなら本格的に鞄作りをしたい!」と、屋号を「HERZ」と決め本格的に鞄作りを始めることに。 赤坂にある半地下駐車場(ガレージ)の半分を友人が、もう半分を近藤が革鞄工房&デザインの場として改装し、使い始めたのでした。ミシンを持っていなかった近藤は、革紐をからげたバッグやカシメで留めるだけの鞄を中心に作り始めます。
創業当初の鞄1創業当初の鞄2
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placeholder 1975年「ミシンを手に入れる」

シンガー5K ミシンを探していたところに「浅草の鞄屋さんが店を閉めるんだけどミシンいらない?」と声をかけてもらい、初めての革用ミシン「シンガー5K」を手に入れます。 5Kはシンガーミシンの中でも極厚物用のミシンで、図らずも当時近藤が作っていた厚い革に合うものでした。 HERZの特徴である「厚い革を太い糸で縫う、丈夫な鞄」を作り続けてこれたのも「このミシンのおかげ」だといいます。そして、この頃から今でも定番商品として残る鞄達の原型が、沢山誕生しました。 ちょうどこの頃、銀座と新宿にHERZの鞄を取り扱ってくれるお店を見つけます。 鞄の売り方がわからなかった近藤は、「現物を見てもらうのが一番だ!」と、仕上がった鞄を持ち歩いて「鞄を作ったんだけど売ってくれませんか?」と銀座、新宿を練り歩いたそうです。 「非常識だ!」「いらない」と散々な反応だったようですが、有難いことに面白がってくれる鞄屋さんがいくつかあり、鞄を置いてくれるようになります。 この頃、雑誌に取り上げられたこともあり、鞄は一向に売れない日々でしたが「教えてほしい」という人が沢山いたそうです。雇うことは出来ないからと教室をやってみた近藤。毎日多い時で20~30人が集まり、作りたいものを作っては売れた時に皆で喜んで、和気あいあいと活動していたようです。
赤坂時代のHERZ外観HERZ創業当時のスタッフたち
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placeholder 1970年後半「オリジナルレザーの誕生」

オリジナルレザーの誕生 鞄を作り始めた当初は、お客さんの要望に合った革をその都度秋葉原にある革屋さんへ行き一枚一枚買っていた近藤。 そんなある時、浅草の革屋さんで今のHERZのオリジナルレザー、ラティーゴハードレザーの様な極厚のヌメ革を見つけます。そのなんとも言えない素朴な魅力に「いいなぁ、いつかはあんな革で鞄を作りたい・・」と強く思ったそうです。 そうこうするうちに、鞄を作り始めて2年が経ち、やっとその革を買えるようになります。お店の人から「使うと味が出ますよ。」という説明を受け「やっぱりものすごくいいな」と。これはもう感動だったそう。 それからまた月日が経ったころ、革屋さんで買うには足りないほど沢山の革が必要になります。そこで革屋さんの助けもあり、オリジナルの革を作ってもらうことに。 以前から「ヌメ革をちょっと使ったような色にしたいな」と思っていた近藤は、折角だからということで、オリジナルの色に染めて革を作ってもらうことに。何枚ものヌメ革に、時間を調節して日に当て「コレだ!」と思う色の革を革屋さんに持って行き再現してもらったといいます。 「もちろん、1000年も前から皮革の文化が根付いているイタリアの革は最高級。オイルもふんだんに入っていて、まさに革そのものの雰囲気を存分に楽しめるから大好き。だけど、あの売れなかった時代に目にした、今のラティーゴみたいな素朴な革の魅力、それへのあこがれは消えない」 40年近くたった今でも、近藤はこう話します。 HERZの象徴であるラティーゴハードレザーのキャメルは、この近藤の強い憧れから誕生したようです。 そしてその後、もう少しカジュアルな鞄を作りたいと内縫いができる少し柔らかさのある革(ラティーゴソフトレザー)が生まれ、少しずつ鞄のバリエーションも増えていきました。

placeholder 1983年「東京都渋谷区に店舗兼工房として青山本店オープン」

東京都渋谷区に店舗兼工房として青山本店オープン 赤坂のガレージから渋谷に場所を移し、青山本店として店舗兼工房を構えます。 場所を借りた当時、とにかくお金がなかったということでコンクリートのまま、ダクトもむき出し、暑いから上にファンだけつけて、ワンフロアを前半分はお店、仕切った後ろ半分を工房スペースに。 資金がない為にやむなくそうなった空間での革鞄作りは、やっていることはクラフトなのに、現場は無機質で真新しく、雑誌に「前衛的」「パリの路地裏にあるような工房」と取り上げられたこともあったそうです。 そして、HERZ一番のベテランの作り手:NEZはこの頃入社します。
青山本店オープン当時の店内雑誌掲載
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placeholder 1980年代後半「小物が誕生し、革色も増える。」

鞄作りに力を入れていた為、当時小物類はほとんどありませんでした。そんな中でもペンケースは、近藤が万年筆などを持ち歩くという理由から今あるペンケースの殆どがこの頃に生まれました。 その後、スタッフからの「財布がほしい!」と声が上がりスタンダードな二つ折り財布が誕生し、革色も黒、チョコ、グリーン、赤の順に展開が増えていきました。革がカラフルになると、作り手の思考が手軽に使える革小物へも移り、少しずつ小物のラインナップも充実していきます。

placeholder 1994年「渋谷に工房増設」

渋谷に工房増設作る量も人数も増えに増え手狭になった為、青山本店の近く(現渋谷工房の地下)に工房スペースを借りることに。新入社員であった鈴木(裁断担当の作り手)と近藤で、ペンキを塗ったり、什器を運んだりと一から工房を作り上げます。
その後、地下のみだった工房の1階スペースも借りることになり、自然と工房前で試作したサンプル品などを販売し始めます。それがFACTORY SHOPのはじまりに。 FACTORY SHOP そして、この頃HERZとして初めてのダレスバッグを作り手:NEZが作り、その後近藤がダレスバッグをもう少しカジュアルに持てるようにと、HERZのロングセラーとなるソフトダレスバッグを生み出します。
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placeholder 2000年「オンラインショップオープン」

オンラインショップオープン
ウェブ上での直営販売(オンラインショップ)をひっそりと開始。日本では大手ECモールがやっと立ち上がった頃でした。認知度もまだ低く、HERZにはその道のプロもいませんでしたが、好奇心旺盛な近藤の「面白そうだからやってみよう!」そんな一言で、当時在籍していたスタッフたちでなんとか立ち上げます。
オンラインショップ
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placeholder 2001年「青山通りにTOM DICK&HARRYオープン」

青山通りにTOM DICK&HARRYオープン
青山本店がだんだん軌道に乗り、初めに作った鞄たちも定番商品として定着し始めた頃。少しずつ順調になるに連れて、初めて鞄を作った時の感動みたいなものが段々と薄れてしまっていることに気づいた近藤。
「すごいのができたぞー!」と皆に言ってしまうくらいの気持ちをもう一度思い出したい!そんな思いから、初期モデルよりももっとゴツい物を作ってみようと思い立ちWシリーズが生まれます。
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このWシリーズを置ける店舗、そして定番商品を扱う青山本店にはおけない様な皆の作った物をなんでも置ける挑戦の場として屋号を「TOM DICK & HARRY」とし青山通りにお店をオープンします。 「TOM DICK&HARRY」の意味は「有象無象」「みんな」 ちなみに「TOM DICK&HARRY」の意味は「有象無象」「みんな」。 「HERZの誰もかれもが面白い商品を置けるお店に!」「みんなに愛されるお店に!」そんな思いが込められていました。
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placeholder 2007年「博多に工房を構える」

博多に工房を構えるHERZの製品を沢山取り扱ってくださるお店さんが博多にあったこと、そして都会の便利さと自然の豊かさが混在している感度の高い街に工房を構えることで、色々なモノ・コトを吸収できればということで、作る事に専念する場として博多工房を構えます。
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placeholder 2009年12月「渋谷工房の2軒隣にOrganオープン」

渋谷工房の2軒隣にOrganオープン
HERZとは異なる革素材(イタリアンレザー)で、道具としての鞄の可能性を探る工房兼お店としてOrganをオープン。初期メンバーは作り手:桃井、マリ、村松。当時まだ若手だった3人で新商品を生み出すべく試作をする日々を送ります。店舗の佇まい、制作する物の雰囲気もHERZとはまた違ったよりシンプルな形での道具としての鞄を追求しています。 Organ BRAND SITE
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placeholder 2011年3月「初の他県出店となるHERZ大阪店オープン」

初の他県出店となるHERZ大阪店オープンそれまで直営店舗は東京のみでしたが、遠方からのお客様、特に関西からのお客様が多くなり「東京の他でも鞄を見たい!」という何とも嬉しいお言葉を沢山頂くようになります。そこでまずやったのが、「青山本店を出張させちゃおう!」という出張販売でした。第一回目を一番要望の多かった大阪で実施。 当日は本当に大盛況でたくさんのお客様が来てくださり「こんなに喜んでくれる人が、大阪にこんなにも沢山いるんだ」と実感します。 その翌年も大阪での出張販売を行い、大阪に店舗を作りたいという気持ちが皆の中で固まっていきます。第一回目の出張販売から2年後、現代表の野口と作り手:根本が中心となり大阪に他県初の工房兼店舗としてHERZ大阪店をオープンします。 HERZ大阪店
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placeholder 2012年11月「HERZ仙台店オープン」

HERZ仙台店オープン
渋谷工房の製作リーダーであった作り手の清水が、地元仙台でお店を開きたいとの強い希望から仙台にゆかりのある作り手:増澤と共にHERZ仙台店をオープンします。とにかく器用なこの二人。前職で土木作業に関わっていた事もあり、棚や什器はもちろんスケルトンの状態から遮音シート張り、石膏ボード張りの段階から全てを自分たちで作り上げたクラフト感溢れる店内になっています。 HERZ仙台店
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placeholder 2013年「創業者 近藤晃理 一線を退く」

創業者 近藤晃理 一線を退く
これまでずっとHERZを引っ張ってきた創業者の近藤晃理が一線を退き、代表が野口裕明に変わります。 40thサイト「創業者と二代目によるざっくばらんなHERZ談」
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placeholder 2013年12月「青山本店・TOM DICK&HARRYクローズ」

「HERZの全商品を一堂にお披露目できる空間を作りたい。」 その強い思いから青山本店・TOM DICK & HARRY・工房を統合したHERZ最大の工房兼店舗をオープンさせるため、両店を一旦クローズすることに。 青山本店クローズHERZらしいハードレザーを使ったクラシックモデルやWシリーズ、ビジネスバッグなどかっちりとした鞄やワイルドな男性的な鞄を扱っていた青山本店。
青山本店
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TOM DICK&HARRYクローズオープン当初はワイルドなWシリーズ等を置いていましたが、徐々に本店とは違った軽めでポップな商品を扱うお店へと変わっていったTOM DICK&HARRY。 どちらのお店も最後まで、色々なお客様に愛して頂けたお店でした。
TOM DICK & HARRY
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placeholder 2014年1月「HERZ本店オープン」

HERZ本店オープン 創業当初の青山本店のようにお店の奥に工房があり、作り手の顔が見える空間で鞄を販売したいとの思いから、青山本店・TOM DICK & HARRY・工房を統合したHERZ最大の店舗兼工房を渋谷区神宮前にオープンします。 これまでの店舗同様、代表野口、作り手:北野、スタッフ:上広を中心に店舗、工房内の棚やディスプレイ、作業台等を手作りし本店を作り上げていきました。そして、HERZ本店には創業時に近藤が革を買いに行っていた秋葉原の革屋さんで使用していた什器を沢山使わせていただいています。 HERZ本店のオープン数カ月前に閉店してしまったその革屋さんでは、直前までHERZの製品を販売してくださっていました。そんな縁もあり、新しさとこれまでのHERZを感じるお店兼工房となりました。 HERZ本店 HERZ本店ができるまで
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placeholder 2014年5月「青山本店のあった場所にRESO.オープン」

青山本店のあった場所にRESO.オープン青山本店の閉店が決まった頃、スタッフの中で「この場所を残したい」という声が多く上がります。そこで青山本店と同じ場所にベテランNEZと作り手ZONO二人によるお店「RESO.」をオープンします。HERZでは行っていない鞄のフルオーダーを中心に、新素材・ジャンルの物を作る工房兼店舗です。 ⇒2016年3月27日をもちまして閉店いたしました。 RESO.
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placeholder 2016年1月「HERZ名古屋店オープン」

HERZ名古屋店オープン 出張販売を企画した際、開催希望地として大阪の次に要望が多かったのが名古屋でした。 第二回目の出張販売は名古屋でも行い、東海地方にお住まいの皆さんがとても歓迎して下さいました。出張販売の発起人である現代表の野口は「いつかは名古屋にも直営店を。」そんな風に考えていたようです。 約一年の工房期間を経て、2016年1月にオープンしました。比較的若手のメンバーが中心となり、エネルギーのある店舗に出来上がっています。 HERZ名古屋店
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placeholder 2016年11月「Organの工房とショップ移転」

Organの工房とショップ移転 2009年12月1日、HERZの新ラインを生み出す工房兼ショップとしてスタートしたOrgan。オリジナルの鞄や小物も100型を超え、一つのブランドとしての土壌を固めた7年間でした。 Organは作る場所 <工房> と見る場所 <ショップ> が一つになった空間です。今後もこの形で皆さんに商品をお届けできるよう、場所を移転することに。場所は、HERZ本店と近所の渋谷区神宮前5丁目。両店舗は徒歩5分ぐらいで行き来できるようになりました。 Organ BRAND SITE
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placeholder 2017年3月「HERZ博多店オープン」

HERZ博多店オープン 2007年1月から博多に工房を構えていたHERZですが、10年という節目に、作り手の顔が見える店舗兼工房としてリニューアルオープンしました。 他の直営店舗と同じく、現地の作り手やスタッフがお店作りを担当しました。 HERZ博多店
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placeholder 2018年5月「HERZ大阪店リニューアルオープン」

HERZ大阪店リニューアルオープン 2011年3月、東京以外で初となる工房兼店舗として西区南堀江にオープンしたHERZ大阪店ですが、2018年5月、中央区久太郎町に場所を移してリニューアルオープンしました。 他店舗と同じく、工房と店舗がワンフロアとなり、HERZ製品が生まれる現場をより近く感じて頂ける空間へと生まれ変わりました。 HERZ大阪店
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placeholder 2019年7月「渋谷工房及びオンラインショップ事務所の移転」

渋谷工房及びオンラインショップ事務所の移転 2019年7月。渋谷工房移転に伴い、オンラインショップの事務所と工房が一緒になり、工房兼オフィスとして生まれ変わりました。 オンラインショップでご注文頂く大半の商品をこちらでお作りいたします。 オンラインショップへ
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placeholder 2023年2月「HERZ50周年」

HERZ50周年HERZは普段からご愛顧いただいている皆様のおかげで、50周年を迎えました。 創業者が一人で始めた鞄工房は、今や総勢100名を有する集団となりましたが、これからも変わらずに鞄を作って、その作りたてを皆さんに手渡す。シンプルな営みを続けていきます。 HERZ50周年記念特設サイトへ
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HERZ ONLINE SHOP