ふたり、ときどき交信vol.7 東京編:楠

5/2(火)

取っ手を作る

さっそく出来た外縫いの鞄の写真を送った。
「斬新!!面白いですね!」と言ってもらえた。サイドの外縫いの感じも好きですと。
そしてファスナータイプもすごく気に入ってくれてた様子。

もともとはショルダーをつくろう!っと言って始めたことでしたが、私のも野中のもショルダーはなくなりそうです。
でもそれもいいか!
それもこの自由な流れだからおきたことなのだから。

野中からはサンプルの写真が送られてきた。
前に取手の強度の話で本体と取手をバラバラでつくって、あててみて考えてみようとなっていた。
取手のデザインは形、縫い方、金具付、とめ方と様々ある。
さらに強度のことも考えなくてはいけないのですごく難しい。

二人であーでもない、こーでもないと迷う。

 

5/6(金)

名古屋skypeDSC_4169

skype

野中は型紙の修正をしていて前のサンプルより左右のバランスがいい具合に変わってきている様子でした。
似たものがないので想像できず、あそこはどういうふうになっているの?など定規をつかったりしながら話を聞いていました。
やはり実際に見てみたい!!

定番革で取手もつけてひとまず完成させてみるとのことで、本当に楽しみになりました。

 

その後、
私は試してみたかった外縫いのやり方をいくつかやってみることにした。

面白いやりかた

面白いやり方を思いつきやってみたが、完成して前回のものと比べてみると。。
やりすぎだな。という感じ。
私の目指すイメージには重すぎる。
工夫しすぎている感じがした。
もしかすると他のデザインの鞄であればおもしろく使える方法かもしれないが、今回は違う。
方法自体はおもしろくても、そのものにあったのもでなければバランスがくずれるし、悪目立ちしてしまう。
作り手としての欲をいえば入れたい気もしたがここは我慢だ!!自分。

だからと言って完全に決定できず、少しずつちがうことをやってみた。

 

5/23(火)

送りあうDSC_4983

事前にお互いのサンプルを送りあっていた。
skypeでは見ていたが最新サンプルを実際にみるのは初。
せーのであけてみた!!笑。

実物はいいね◎DSC_5027

実物はいいね!やっぱり。

回を増すごとに少しずつ変化して完成度もどんどんあがっていて。
でも変わらないものだってあって。
大きさとL字ファスナーのデザイン。
野中のこだわりがちゃんと出てる!

取手はまだ少し悩んでいる様子。
そんな時突然、村松が通りすがりにのぞきこんできました。

村松氏の提案DSC_5074

「この取手にするなら縫ったほうがいいよ」

それはデザインの話ではなく作りとしての話でした。
そうか。たしかにそうかもしれない。
そうは思ったものの突然の難題の登場に私は困ってしまった。たぶん野中も。

野中の求めている「 持っていて痛くない取手」「見た目もシンプル」
このデザインを実現するためには機能との折り合い?というか納得のいく方法を見つけなければならない。
私もいつも悩むところ。

とはいうものの、前回も取手のことを色々と悩み、少し決まりかけていたところで、また取手。
どうしたらいいだろう。

うーんDSC_5076

悩みますDSC_5078

どうしようか、どうしようかと二人でアイディアを出しあいました。

作り的に大丈夫でもイメージに合わなければ、それは違うと思う。
つくりたいものではなくなってしまうから。
多少は折り合いをつけなくちゃだめなこともあるけれど妥協できないところだってある。
これは戦いだ~自分との。

どうなっていくかな。。。

 

ところで以前、私の鞄は野中にお菓子のフィナンシェに似ていると言うことで名前をつけてもらいました。
ということでこれからはフィナンシェと呼びます。

skype越しのフィナンシェDSC_5032

フィナンシェは色々なバージョンの外縫いを試してみましたが初めに作ったものが一番しっくりきていました。
下の部分は一周ぐるっと縫うスタンドポーチのような作りとは違うけれど、それもいい。
端の部分が四角く残る、少しざっくりとしたシルエット。

そう決めかけていました。

名古屋店の上広から「こういうふうにするのはどう?」
と言われるまでは。

 

上広氏の提案DSC_5033

スカイプの最中に部分サンプルを作ってくれたのです。

なるほどー。確かに。
この方法だと一周ぐるっと縫えそう。
見た目の印象は変わってしまうだろうか。
どうしようと思いました。

でもこれは私の頑固な部分だな。
やってみたらイメージはそのままでスッキリできるかもしれない。

これも一人だったら出来なかったことだ。
うん。一度やってみよう!!

そんな風に思えてきました。

 

一歩進んで一歩戻って、止まってみたりまた歩いてみたり。
何だかおもしろい。

この日は私たち二人とも、村松と上広という新たな登場人物によって、一度決めかけていたものを少し止まって考えるという展開になりました。

今後どういう展開になっていくかわからない。
そういうところもおもしろい。

 

 

5/25(木)

作ってみるDSC_6045

前回のスカイプの時に気になっていた野中の鞄の口回りの縫い方。
少し縫いずらそうな部分があったので何かいい方法はないかと私も部分サンプルをつくってみることにした。

やってみたが、失敗した。
難しい。

おや

……

でもあれのあの方法が…
使えるかもしれない。

 

6/12(月)

ハワイジオグラフィック

それぞれの鞄を持ってハワイで集合。
野中が持っているのを見た。
「やっぱり似合ってる」

まだ取手という課題は残っているけれど雰囲気はもう出てる!うん!いい!

 

東京⇔名古屋 それぞれ並走している二人がときどき交差する、日記形式の試作レポート

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