創業者とカバン作ろう~オンラインショップ:小野寺編 Vol.4~

創業者とカバン作ろう~オンラインショップ:小野寺編 Vol.4~

HERZ創業者の近藤と一緒にカバンを作ってみよう!!オンラインショップ 小野寺編

オンラインショップの小野寺です。私事にはなりますが、HERZに入社して8年目になります。その間、色々な企画に参加していたのですが、今年はHERZ40周年という事もあるので、何かいつもと違う事をしたいなと。 そこで、ふと思ったのは「そういえば、近藤(創業者)と直接仕事をしたことがないなぁ~」と。もちろん、普段からコミュニケーションはとっているのですが、いざ二人で仕事をするという機会はほぼなかったのです。
創業者の近藤
今なら近藤も代表を退いて、少しは時間があることですし、どうせなら、一緒に新しい商品を作ったら面白いんじゃないか!? ということで、近藤にお願いしたところ、あっさりOKをもらったので、一緒に新しい鞄を作ることになりました!!

原点に戻って、自由に思いっきり作れた

原点に戻って、自由に思いっきり作れた
  • 創業者:近藤 創業者:近藤
    感想は・・・大まか満足だけど、まだまだもっとこうだなという・・・。
  • スタッフ:小野寺 スタッフ:小野寺
    もっとこうしたかった!とかですか?
  • 近藤
    こうしたい!って言うのは、あんまり浮かばなくて、ただ全体的に言うと、もうちょっと魅力的になれるんじゃないかなと思うんだけど、直しようがない(笑)。大体いつもそう思うんだけどね。
  • 小野寺
    そういうものなのですね。
  • 近藤
    ちょっとマイナーな話になるけど、新しいカバン作るよね。 それを、一年とか半年ぐらい毎日見てると結構分かるんだよ。
  • 小野寺
    どういう事が分かるんですか?
  • 近藤
    なんだ! 意外と恰好悪いんだ! みたいな(笑)。 客観的になって、デザイン的な所をよく見る。 だから今、皆に教えるのは・・・まあ一年は長過ぎるとして。誰か何か作った時、一か月でも一週間でもいいから、とにかく作ったものを毎日毎日見てみる。意外とやってる時って、独り善がりで盛り上がるじゃん。盛り上がっちゃうと、見えなくなる部分もあるし。
  • 小野寺
    確かにそれはどんな物事でもありそうです。
  • 近藤
    そう、恋は盲目って言うし(笑)。盛り上がってる時は、大好きだ!とか言ってるけど、数年経つと変に慣れちゃうみたいな。
  • 小野寺
    よく分かります(笑)。
  • 近藤
    今回のトートバッグは、企画で時間的な制約があるから、長くは置けなかったけど、作ったものを見ることは結構大事だと思う。 あと、革質は思った通りすごく良かったなあ。
  • 小野寺
    それは僕も思いました。
    イタリアンレザーの革質
  • 近藤
    今回のバッグで言うとね・・・今、僕って自由勝手じゃん!?
  • 小野寺
    一線を退いたからってことですか?
  • 近藤
    そうそう。 色んな仕事が今までは一杯あって、大分それが削がれたから。 作る事に集中出来て、自由に作れて、それが楽しかったな!! でも、自由だから不安もあった。
  • 小野寺
    と言うと?
  • 近藤
    このカバンで言うと、とにかく重いじゃん。あと、一枚革だからギリギリの裁断で、革のキズとかも避けずに平気で使ってる。 僕にしてみると、これが一番楽しくて、自由なわけだけど、商品としてどうかな?って思ってしまう節もある。 だから実際に使ってみたお客さんの意見も聞けたら嬉しいかも。 とにかく原点に戻って、自由に思いっきり作れた。 久しぶりに!!それがやっぱり良かったかな。
  • 小野寺
    そう思って作ってもらえたなら、僕も嬉しいです!!

デザインより、本能的な感覚でカバンという道具を作りたい

デザインより、本能的な感覚でカバンという道具を作りたい
  • 創業者:近藤 創業者:近藤
    結構マジに考えることがあって、「やっぱり鞄は道具」 だなって思う。 嗜好品ではなく道具であって、飾っておくものじゃなく、ましてやコレクションでもない。
  • スタッフ:小野寺 スタッフ:小野寺
    はい。使うからこそカバンだと僕も思います。
  • 近藤
    これよく喋ってるかもしれないけど、結構僕、”縄文とか石器時代的な感覚”が好きで。 矢じりとかって、道具だよね。先が尖がっていればよくて、デザインとかあまり関係ない。
  • 小野寺
    たしかに。
  • 近藤
    その時代の人たちが、その道具を作っている姿を想像しながら作る。デザインしてないわけではないけど、それよりも本能的な部分が勝っている。計画的じゃない行為が好きなんだよね(笑)。
  • 小野寺
    稲作よりも狩りって事ですかね。
    本能の赴くままに作れたら最高
  • 近藤
    そうそう!!「あ、あそこに鹿がいる! あ、マンモスだ! 捕まえるぞ~!」とか言って(笑)。 本能の赴くままに作れたら最高。 それで今回、小野寺君と二人で組んでやったっていう意味で言うと、何となく最初から知ってたけど、その感覚を許してくれると思ったから。同じ考え方だと思ってたし、実際、すごいやりやすかったよ。その実、裏を返せば、だから小野寺君とやった(笑)。
  • 小野寺
    ハハッ!!(笑)。そこまで考えてたんですね。
  • 近藤
    違う人だと、また違ったモノが出来るだろうけど、こういうノリでは出来なかったと思うよ。
  • 小野寺
    褒め言葉として受け止めておきます。

武骨な中にもワンポイント可愛いがあると更にいい

武骨な中にもワンポイント可愛いがあると更にいい
  • 創業者:近藤 創業者:近藤
    ワイルドっていうか、ストレートで革が厚くて武骨なものなんだけど、その中にワンポイントでちょっと可愛いらしさを出せたところが良かったかな。 例えば、すごい繊細なバッグだとしたら、どこか一か所崩したい。そういうのが意外と好きで、今回のバッグで言うと、それが逆で、全体はすごい武骨なんだけど、この取っ手のワッシャーだけちょこんと可愛い感じになってる。
  • スタッフ:小野寺 スタッフ:小野寺
    ギャップというか、強弱というか、確かにそういうのって惹かれますね。
    取っ手のワッシャー
  • 近藤
    細かい話だけど、取っ手の金具一個しかつけてないじゃん。取っ手がなるべく可動しないようにワッシャーを付けただけなんだけど、それが結果的に見た目にも可愛かった。
  • 小野寺
    あとから付いてきたものなんですね。
  • 近藤
    こういうストレートな鞄は、何かちょっとした可愛さがないと、つまらないと思う。
  • 小野寺
    なるほどー。あと僕は、この鹿革の紐の使い方が面白いなって思います。
    革紐の使い方
  • 近藤
    これは、試しにやってみた時は、あまり自信がなかったんだけど、小野寺君が「いい」って言ってくれたからつけようと。
  • 小野寺
    僕はかなりお気に入りですよ!!キーホルダーにして、内ポケットに入れてもいいし、取っ手に巻いて留めにするとカッコイイし。
  • 近藤
    そういう後押しに作り手は弱いんです。

100m先から見ても革のバッグ持ってるって分かるカバン

100m先から見ても革のバッグ持ってるって分かるカバン
  • 創業者:近藤 創業者:近藤
    今までなんだかんだ言ってきたけど、やっぱり素材なんだよね。 悪く言えば、素材さえ良ければいい。
  • スタッフ:小野寺 スタッフ:小野寺
    土台は大事ですからね。
  • 近藤
    よく言うじゃん。 素材が秘めている力を活かすため、自分は手を貸すだけって。
  • 小野寺
    料理の世界とかでよく聞きますよね。
  • 近藤
    それに近くてさ。 素材にすごい惚れて作ると、作り手ってすごくいいの作ると思う。今回改めてそう感じた。 でも変な話、こういうのって、後押ししてくれる人がいないと作りずらい。いい素材使って、一人で作るのはそれなりに不安だから。
  • 小野寺
    近藤さんでもそうなら、他の作り手はもっとですね。
  • 近藤
    そうだと思う。だから、背中を押してくれる人がいるって心強いよ。でも、作り手は自らそういう人を募集しないわけ(笑)。 職人気質というか・・・だから、小野寺君の力は大きかった。もし売れなくても、責任が半分になるし(笑)。
  • 小野寺
    急に自分もプレッシャー感じてきました(泣)。
  • 近藤
    作るときは、不安と期待があるから。 今回のバッグだと、やっぱりシンプル過ぎて重いってことだけど、こうしないと、この素材のこの風合いは消えるんだよね。 どっちをとるかと言ったら、「重いシンプル」をとったわけ。なんせ素材を活かすことを前提にしているから。
  • 小野寺
    分かります。
  • 近藤
    あと、いい素材を自由(悪く言うと乱暴)に使うの大好きなんだ(笑)。例えば金の塊があったら、金細工にしないで、文鎮にしたらどう?みたいな。
  • 小野寺
    近藤さんらしいです(笑)。
  • 近藤
    いかにも革!って感じ。 誰がどう見ても、それは革であって、100メートル先から見ても、「あ、革のバッグ持ってる」っていう感じにしたかった。
    近藤とトートバッグ
  • 小野寺
    素材感から来る存在感。今回のバッグにしっくりきます。
  • 近藤
    基本、革は厚ければ厚いほど、素材感が出ると思ってる。それを重いからって言ってしまうと、素材感がなくなる。革の素材感が助けてくれるのに、それを削ぎ落とす必要はない。 それこそ、縄文的な発想だよね。「だって、皮って厚いじゃん!」 以上、みたいな。まあ、今回に限らず、HERZ全体のカバン作りがそうだけど(笑)。
  • 小野寺
    たしかに、良い意味での単純さがHERZですよね。

作る人が望むものは背中を押す人

作る人が望むものは背中を押す人
  • 創業者:近藤 創業者:近藤
    このバッグは、僕が主体で作っていたけど、作る人が望むものは背中を押す人。これが結構重要だと思う。作ることをしている人間は得てして、そう感じると思う。
  • スタッフ:小野寺 スタッフ:小野寺
    そうなんですね。
  • 近藤
    不安だから。 そこで、「コレいいじゃないですか!」とか「大丈夫ですよ!」って言ってくれる人がいるのは有りがたい。だから、今回はのびのびと出来た。
    作り手:近藤
  • 小野寺
    いや~、僕も楽しく仕事が出来ました。
  • 近藤
    ってことで、次はナカムラさんとやろうと思うんだけど。
  • 小野寺
    えっ???
  • 近藤
    この「創業者とカバン作ろう」ってやつ。
  • 小野寺
    マジっすか!?
  • 近藤
    うん。こういう、もろ不安な事をする時、一人でやるのは大変だから。僕とか小野寺君が一緒になってやる事が出来る環境ってのは、ある種恵まれてると思う。だからやった方がいいよ!! 第二弾はナカムラで!! ナカムラさ~ん、ちょっと来て! じゃあ次、あなたで!!
    近藤とナカムラ
  • ナカムラ
    近くで話聞こえてました~(笑)。 お願いします。
  • 小野寺
    あ、やるんだ!話早っ!!
  • ナカムラ
    いや、実は少し前から近藤さんに話をもらってたんです。
    作り手:ナカムラ
  • 小野寺
    そうだったの!? 近藤さん仕事早いなぁ~(笑)。
  • 近藤
    まあ、そういうことで。長年、カバン作ってる僕ですら、褒められると嬉しくて、やりやすい。何より自由にできる事が、今回よく分かった。 正直、僕は立場的に今回の企画はやりやすかったかもしれないけど、ナカムラさんみたいに若い人が挑戦してみるのが面白いと思う。
    近藤とナカムラ
  • ナカムラ
    頑張ります!
  • 近藤
    僕や小野寺君が褒めまくり、おだてまくるんで(笑)。舞い上がって作ってもいいかなと。
  • ナカムラ
    はい、舞い上がって作っちゃいます。
  • 小野寺
    イイね、その感じ!!
  • 近藤
    ナカムラさんは僕からみて若いんで、なんていうかな~。売る・売らないは無関係で自由にやってほしい。小野寺君、売れなそうなものでも作っていいのかな?(笑)。
  • 小野寺
    もちろん!とは言い難いですが・・・・・うん、やってみましょう!!
  • ナカムラ
    宜しくお願いします。
  • 小野寺
    次が楽しみになりました。って、話が別方向に進んでしまいましたが、今回の肩掛けトートバッグの販売をお楽しみに~!!
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