この記事ではOrganにて定番レザーをとして扱っている、ダコタ、ホリデイ、ミッスーリについて説明いたします。
また、その革を作っているタンナー、La Perla Azzurra(ラ・ぺルラ・アッズーラ)社(以下アッズーラ社)や、アッズーラ社も加盟している植物タンニンなめし革協会についても。
クオリティにこだわるタンナーが作る自然由来のレザーのそれぞれの特徴やエイジングの様子をご紹介します。
ダコタ(Dakota)について
ベーシックなスムースレザー、ダコタ(Dakota)。
しっかりとした張りがあり、伸びにくい事からベルトや鞄のストラップにも適している革。
最初の質感はマットでラグジュアリーな雰囲気。セミアニリン染めで、エイジングスパンは比較的ゆっくりに感じられる。
アッズーラ社でも長く作っている革のひとつ。
ダコタのエイジング
エイジング例。革色:アンバーで右が新品です。
長く作られてきた革ならではの、懐かしいレトロ感の漂うエイジング。よく触れる部分だったりがグラデーションの様に見え時の経過が感じられるよう。
ダコタで作られた商品一覧ページへ
ホリデイ(Holiday)について
自然なシボを感じられるしなやかなレザー、ホリデイ(Holiday)。
製革工程に革をドラムで回す、「空打ち」があり、自然なシボが生まれる。
不規則に革が揉まれる為、シボは均一ではなく、一枚の中でも強弱が見て取れる表情。
ダコタと同じようにセミアニリン染めで、エイジングスパンは比較的ゆっくりに感じられる。
ホリデイのエイジング
エイジング例。革色:カスターニョで右が新品です。
艶感が増す事でシボの表情もより際立ち、高級感のあるエイジングに。革がしなやかな分アタリも感じやすいです。
ホリデイで作られた商品一覧ページへ
ミッスーリ(Missouri)について
油分が多めで、革をつまんだりすると色味が変化する「プルアップレザー」、ミッスーリ(Missouri)。
ワックスの塗布とアイロンをかける工程があり、トラ等の凹みはアイロンが当たりにくく表情に差が生まれる。
ナチュラルな仕上げにより、革の表情にムラ等が出やすい革。
元は生き物であると再認識させてくれ、また、経年変化も顕著。
ミッスーリのエイジング
エイジング例。革色:アンバーで右が新品です。
艶が増し、色味も深くなった印象。よく触れたり体に寄り添う事で出来た形の変化も見て取れます。ワイルドにも見える魅力的な革らしい経年変化です。
アッズーラ社社長のMassimo氏が愛用しているミッスーリの二つ折り財布。自身の爪でひっかき傷をつけ、指で擦ると目立たなくなると実践してくれました。
もちろん傷の程度や革の状態にもよりますが、よりナチュラルな仕上げだったり、油分が多い事で指で擦るだけで傷が目立たなくなることもあります。
ミッスーリで作られた商品一覧ページへ
La Perla Azzurra社について
La Perla Azzurra(ラ・ぺルラ・アッズーラ)社はイタリアのトスカーナ州、サンタクローチェにあるタンナーのひとつ。
1967年に現社長Massimo氏の父Franco Boldrini氏とVelio Chesi氏、Edo Buggiani氏の三人から始まったタンナー。当時はドラム1つ、革も1種類からスタートしている。
時が進みFranco氏の兄であるLiliano Boldrini氏が入社。Velio氏また、Edo氏が会社を去る事とはなるが、兄弟のチームワークも良く徐々にではあるが発展成長を遂げる。
社名のLa Perlaは真珠という意味であり、また煌びやか、豪華、高級、高品質といった意味合いも含まれている。
ポジティブな言葉なので社名をラ・ぺルラとしようとしたが、すでに使われており、被ってはいけないことからアッズーラを付け加えた。Azzurraの意味は「青」。
アッズーラ社のスタッフ
アッズーラ社現社長のMassimo Boldrini氏。後述するベジタブルタンニンなめし革協会の理事でもあります。
Andrea Pacella氏。アッズーラ社の窓口的な存在で、革に関する気になる点等を丁寧に回答してくれます。
アッズーラ社のポリシー
一番は革の「クオリティ」にこだわっている。
原皮は品質が良いとされるヨーロッパ産を選び、鞣し材のタンニンはケブラチョにこだわることでコシのある革が作れると言う。
また、革を作る上でのプロセスも重要で、マシンや薬剤の調整をしトライ&エラーを繰り返し、どの方法が一番良いかを研究している。
ラ・ペルラ・アッズーラ社HP
イタリア植物タンニンなめし革協会について
アッズーラ社も加盟しているイタリアのトスカーナ地方で受け継がれてきた、植物タンニンなめしの伝統を守るために活動している団体。天然の材料を使い、環境に配慮しつつ、最終的には土に還るような持続可能性の高い素材作りに励んでいる。
同協会は1994年に複数のタンナーによって手を取り合って作られた。消費者向けに植物タンニンなめし革の良さを発信したり、品質保証タグを作って、タグの付いた革への信頼や安心感を持ってもらっている。
改めてにはなるが、アッズーラ社の現社長のMassimo氏は同協会の理事でもある。
終わりに
ここではOrganの定番革のご紹介に留まりますが、もちろんアッズーラ社には他にも多くの種類の革がございます。
サンプルや企画等で目にする事、お手にする事もあるかもしれません。
そんな時、タンナーの思いや背景を少しでも思い出していただけると嬉しいです。